新しい光が空にみなぎる


雲が流れるように通り過ぎて


すきとおるような青空が広がる


あの青を吸い込み


あの青を吐きだす


降り続いていた雪はやんで


子供たちが作った雪だるまが笑ってる


純白の輝きというのはうそだ


生きている限り


ぼくらは汚れて穢れて穢されて


それでも生きてゆく


それでもこのひとときには


この新雪の白い輝きを信じてみたい


もしかしたら


擦り切れそうになったこの心のどこかに


この白い輝きは残っているのかもしれない


それをもう一度信じて


滑らないように


いや滑ったっていいから


前へと歩いてゆく